当教室では、ご褒美制度というものが存在しません。
指導者から、いわゆる、出席シール、粗品といった物品を無料で手渡すことは一切していません。サスティナブルという語彙がこれだけ蔓延する前からずっとです。
ある教育者が、示した言葉の中からヒントを得ました。
子どもの行動に関して(ここでは生徒に置き換えます)、罰も、ご褒美も与えない。
これは、とても難しいことですが、あえて当教室では一貫して行っていることです。
よく考えてみると、誰のために、何のために音楽をしている(学んでいる)のですか?ということです。誰のためでもなく、音楽学習者自身の幸福のためであるという考えが根底にあります。
冷静に考えて、モノにつられることが習慣化するほど怖いことはないと思いますが、いかがでしょうか?
ご褒美目当てで音楽を続けるという手段を否定するわけではありません。
人によっては、ご褒美制度が合っている場合もあるかもしれません。当教室の教育方針は、
音楽の時間自身がご褒美である
ことを、年齢、スキル、取り組んでいる音楽ジャンルを問わず在籍生徒たちに話しています。
音楽教室でのレッスンを受講できること。その時間を幸福だと思えることへの感謝があること自体が、人生の豊かさであって、目には見えない最高の宝物であることを指導の時にも、お伝えしています。
どの生徒さんも(生徒の保護者も含む)、しっかりと理解されているため、毎回の通室での意気込みがあります。具体的には、こんな話をされています。
「リョウ先生がバークリーで学んだことを、この日本で全て吸収できるなんてラッキーです。」
「リョウ先生がバークリーで学んだことは、どれだけ時間がかかっても全部教えてもらうまで退会しません。」
大変頼もしいメッセージです。
高い目標を持てること自体も、宝物なんですが、持ち続けて学び続けている方も一定数いらっしゃいます。
待合室での生徒たちの会話
最近の教室の中で、嬉しい出来事がありました。
同じレッスン日で、時間帯が前後でばったり待合室で顔を合わせた時のこと。生徒同士(小学生、シニアの方)の話の場面です。
ほんの少しの交流ではありますが、その短い交流の中に2人の人間性が現れていました。
間接的ではありますが、この教室で音楽を学ぶもの同士がつながっている。。。 そのつながりを見ることがで切るのは、やはり嬉しいことです。
モノでは、味わえません。
他の生徒たちにも言えることですが、待合室で居合わせた時。全員の生徒たちが、自分から気持ち良い挨拶ができます。
昨今、挨拶のできない子どもが多いという話を聞くことがあるため、この話は結構珍しがられることが多いですが、みなさんのお住まいの近くはいかがでしょうか?
音楽を楽しむ者同士
当教室が、音楽を楽しみたい人たちにとって幸福な時間を提供できるようにするには、どうしたら良いのか?を常に考えながら、日々のレッスンに取り組んでおります。
今後も、年齢問わず楽しい時間、楽しい瞬間を少しでも多く経験していただけるように、教室運営を続けられるよう心も、体も大事にしたいと思っています。
賛同いただける方は、お知らせください。お待ちしています。
*今回の画像は、当教室の生徒Sくんの保護者からいただいたプレゼントの画像です。このお礼は、教育という見えにくいサービスを持って、返して行きたいと考えています。