言葉と音楽は厳密に科学的に言えば別のものです。
しかし私は、言葉と音楽を同義として捉えることに賛成してます。
それでは、言葉は4歳にもなれば自由に話せるのに音楽はなぜ4年で自由にプロ級のセッションが出来るようにならないのでしょう?
何故なら人は生まれた時から既に父、母、家族といった言葉の達人に囲まれており、しかも24時間体制の上、付きっきりで愛情たっぷりに歓迎されながら言葉のセッションに参加しているからなのです。
音楽は、まずミュージシャンの家に生まれない限り、達人に囲まれて共に時間を過ごすという事からして難しいですよね。その上24時間、付きっきりで、愛情たっぷりのセッションなど、まず不可能です。
これが言葉に比べて音楽の達人への道のりが長く険しい理由です。
しかし言葉も、その道を極めようとすると音楽に勝るとも劣らない険しい道となります。
日本には落語という究極の言葉の芸があり、その道は想像を絶する厳しいものであるのは有名な話です。
私は落語関係の本が好きでよく読みますが、これは落語が好きだからというよりも、自分の音楽の進歩のために落語家からその芸と哲学を学んでいるのです。
また、こういった伝統芸能や武道には日本特有の気風が備わっており、良し悪し含めて己の民族を深く知るのに非常に役に立ちます。
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