音作りのパフォーマンス

英語塾に通う子供達に音を作るプロセスを見てもらいました。

 

RolandのSh-01 GAIAはいろんな特色を持ったシンセサイザーですが、こういう時は本当に役立つポイントがいくつもあります。まず何より見た目が良いため、子供達は食い入るように眺めます。しかもこれ一台で結構なレベルの音を作れてその上軽量なため、持ち運びに制限があるときにも重宝します。そして操作性が良いだけでなく自分自身の勉強にもなる等、良い事づくめの名機なのです。

 

この一台だけで充分素晴らしい音になるのですが、一台だけで完結してしまうとパフォーマンス性が低いので、今回はより複雑で奇妙な音作りを見てもらおうと思い、Sh-01の音をベースに、ArturiaのmicrobruteとReonのDriftboxSEをスパイスとして溶かし、Strymonのエフェクターで煮込んでみました。

料理もひと手間ふた手間かける事によって味が格段に変わるように、音にも同じような化学反応がある事を子供に見てもらうのが狙いです。

 

奇妙な生き物や色彩、宇宙といった写真集から数枚を選んでもらってその場で一枚につき1〜2分で写真に合う音を作っていきましたが、期待していた以上に子供達の反応がよく、私自身も満足度の高いパフォーマンスとなりました。

音を作ることも見てもらったのですが、これはあくまで私の自己紹介を兼ねたパフォーマンスであり、今回の英語塾でのメインテーマは嫁さんと一緒に中国と中国語について英語で説明するというものであったため、私たち夫婦が来るまで子供達の多くが私たちは中国人だと勘違いをしていたようです。

 

中国語の簡単な挨拶から始まり、数字や色をいくつか中国語で覚えてもらい、食べ物や文字の成り立ちから、日本文化の形成に中国がいかに重要で影響力があったかを話しました。

また現在の日本と中国がどのように関係しているのか説明し、さらに彼らが大人になったとき、つまり将来の経済の動き、アフリカの人口の動態についてまで話を展開しましたが、みんなちゃんとわかってくれていたようで嬉しく思いました。

 

それにしてもあんなに小さい頃から中国に対するイメージというのは悪いものなのですね。そして当然ですが中国の子供達も日本人に対するイメージは強烈に悪いのです。そういった事実を踏まえると、人類が続く限りこの低次元のいがみ合いは無くならないのだなろうな、と思いました。